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2020.01.06

OSN133三井本館と明治生命館3

三井本館と明治生命館の平面図を比べると大きな違いがある。
Mituiplan10 三井本館では内部に大きな吹き抜け空間が3か所あって、その周りに柱が立ち並んでいるが、外側に並ぶ列柱と内部の柱のグリッドがきれいに揃っている。(左図は2階部分の平面図:三越側が下)
外部の列柱と内部空間を区切る柱が整然と配置されている。


Meiseiplan1明治生命館にも吹き抜け空間が2か所あるが、外部の列柱と吹き抜け付近の柱位置は合っていない箇所が多い。柱の配置がズレていることによって、柱が密になる部分が出来ている。(左図は2階部分:皇居側が下)
外側の列柱を構成する部分と、内部空間に応じて柱を配置する部分とで折合いを付けているような具合である。
建築史家の鈴木博之氏は明治生命館の構成について次のように述べている。

全体の構成は1階営業室部分と事務室部分を大スペースとして確保し、その周囲に諸室を配置してゆくもので、大スペースからなる中心部分と、周囲の部分では柱の並び方が異なる。こうした構造計画は現代のビルでは行われないものであるが、内部スペースの配置を第一に考え、それにあわせて構造的な柱を配置するという手法と思われる。(『図録明治生命館』)

筆者(私)は外側の列柱を優先してこうした配置になったのかと思っていたが、鈴木氏は内部空間を優先した配置と見ている。いずれにしても、柱が密になる部分が出来たことで、構造を強化する効果も生んでいるようである。
(注:ここでは三井本館の耐震性能との優劣を比較している訳ではない)

まだ比較すべきところは残っているが、ここでいったん一区切りとする。

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