« 大手町ビルヂング | トップページ | 凌雲閣の煉瓦遺構 »

2018.02.12

広辞苑

『広辞苑』に「近代建築」の項目が載っていますが、改訂のたびに定義が微妙に変わっています。

(第4版)1991年
近代的な建築。一九世紀以降で、技術・理論・デザインなどが それ以前には見られなかった建築をいう。
(第5版)1998年
近代的な建築。一九世紀末以降の建築で、過去の様式重視を否定し、技術を重んじた合理主義・機能主義による設計を特徴とする。
(第6版)2008年
近代的な建築。一九世紀末以降の建築で、過去の様式重視を否定し、効率と技術を重んじた合理主義・機能主義による設計と鉄・コンクリート・ガラスなどの使用を特徴とする。
(第7版)2018年
近代につくられた建築。おおむね幕末以降、昭和戦前までの西洋式建築。狭義には、過去の様式重視を否定し、合理主義・機能主義による設計と鉄・コンクリート・ガラスなどの使用を特徴としたもの。
Kojien
第4版から6版までは、「モダニズム建築」の定義を純化していった感じで、日本で言えば東京駅や赤坂離宮などは「過去の様式」を採用しているので、近代建築には入らなかったわけです。
第7版では、これらも広義の近代建築に含まれる、ということになります。
ブログに『近代建築探訪』などと掲げている自分としては、今まで何だったのか、ちょっと妙な感じもします。

おそらく岩波書店にも、「東京駅は近代建築ではないのか」という苦情が寄せられていたのではないか、と勝手に想像する次第です。
ただ、「昭和戦前」で区切ってしまったために、今度は「それ以降の建築を何と呼ぶのか」(多分現代建築?)、「現代建築の定義は何か」という課題が生じてしまいました。「現代建築」は『広辞苑』に見当たりませんでした。

以前の記事

|

« 大手町ビルヂング | トップページ | 凌雲閣の煉瓦遺構 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 大手町ビルヂング | トップページ | 凌雲閣の煉瓦遺構 »