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2015年5月の11件の記事

2015.05.31

堀越三郎

4年ほど前の記事で、ルビエンスキーの来日以来、堀越三郎が後援をしていた、と書いたのだが、堀越のことはよくわからないままであった。最近、資料が集まったので経歴をまとめておく。

1886年(明治19年)3月27日、数学者・上野清の三男として東京に生まれる。
1910年(明治43年)7月、東京帝国大学理科大学数学科を卒業。
1913年(大正2年)7月、東京帝国大学工科大学建築学科を首席で卒業。清水組に入社(1913-1917年)。
1917年、大学院に入り、鉄筋混凝土構造を研究。
1919年8月、東京帝国大学助教授に就任(建築学を担当)。
(助教授時代)アメリカを視察。
1925年3月、退官。堀越建築事務所を主宰。
1929年12月、「明治初期の洋風建築」を刊行。
1932年1月、「明治初期の洋風建築」で工学博士号を取得。
1945年、事務所閉鎖。
戦後、東京中学校、東京高等学校学校長、工学院大学教授。
1972年9月30日、逝去。

数学科を出た後、建築学科に入り直した理由はよくわからない。兄の繁は父の跡を継いで数学者になっており、別の道を歩くことにしたのだろうか。建築学科卒業後、堀越角次郎(2代目)の娘、福子と結婚し、資産家で知られる堀越家の養子になった。

大学を辞めた理由について、滝沢真弓(1920年東大卒)によれば、「上司の教授と意見が会わず」(佐野利器のことか?)、同僚の田中(江國)正義助教授とともに退官したという(2人の後任が岸田日出刀、武藤清か)。
退官後、田中とともに建築事務所を始め、滝沢も誘われて入所した。堀越は事務所経営のかたわら、日本建築士会の育成や明治建築の研究を進め、田中は仕事の合間に構造学の研究をしていた。経営は赤字で、ある日訪ねてきた島田藤(1918年東大卒)は笑って、「ここはまるで大学院みたいだな、堀越さんは道楽で事務所をやっているのではないか」と言ったそうだ。

実父・上野清が創立した東京中学校は関東大震災後、西神田に再建された。RC造3階建の校舎は堀越の設計である。

堀越は錦絵をはじめ膨大な資料を集めていたそうだが、戦災ですべて失った。

東京中学校(鵜の木に移転)は兄の上野繁が2代目校長を務めていたが、戦後、公職追放となり、堀越が校長になった。

冒頭のルビエンスキーの話に戻ると、両者がどうやって関わるようになったのかは依然不明なままだが、堀越は「経済的に恵まれた境涯」で、芸術家の後援をするくらいの余裕はあったのだろう。

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2015.05.27

東京銀行集会所

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丸の内の東京銀行協会ビル(旧東京銀行集会所)に建替えの話があるそうです。

大正建築の東京銀行集会所を取壊し、その一部を再現した高層ビル(1993年竣工)ですが、20数年で建替えとは、驚きです。

元の東京銀行集会所は1916年竣工。横河工務所の設計で、松井貴太郎(岡田信一郎の同級生)が担当しています。とんがり屋根を角に置いたスカイラインが秀逸でした。
勝手な感想を言えば、この機会に元の状態に再現してほしいものです。

保存要望書回答(三菱地所)

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2015.05.24

迎賓館公開

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迎賓館参観の申込みを受付中です。6月4日必着。
公式サイト(内閣府)

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2015.05.19

ルーブル美術館展

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フェルメールの「天文学者」が出ているので見てきました(6月1日まで)。
公式サイト

今月行った中で一番混雑してました。日常を描いた風俗画がテーマということですが、地味な小品が多い印象でした。フェルメールとティツィアーノが見られたのでよしとします。
会場では「抜歯屋」(ホントホルスト)が人気でした。

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2015.05.18

テラススクエア(博報堂)

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神田錦町のテラススクエアがオープンしました。
公式サイト

敷地の一角に旧博報堂本社が再現されています。玄関扉は以前のものの再利用か?
1階のテナントはHASSOCAFFEというカフェです。立ち寄ると、何かよいアイディアが生まれるかもしれません。

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外観だけでなく、壁や柱の木部、天井のモールディング、まっすぐなのに曲がって見えるモザイクタイルなど、旧本社ビルのインテリアも再現しています。
2階はレストラン、3階は屋上庭園になっているようですが、閉まっていたので未確認。

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2015.05.08

グエルチーノ展

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国立西洋美術館のグエルチーノ展に行ってきました。(5月31日まで)
公式サイト
グエルチーノとは聞きなれない名前でしたが、バロック期の画家で、作品は既に西洋美術館で目にしていました(常設展示の「ゴリアテの首を持つダヴィデ」)。
カラヴァッジョでさえ日本での知名度は今一つらしいので、グエルチーノも知られざる画家です。

グエルチーノ作品を多く所蔵するチェント市立美術館は、2012年の地震で被害を受け、倒壊のおそれがあるため閉鎖されたまま、再開の目途は立っていないとのこと。入場者が多いと、修復費用の助けになるようです。
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大作が数多く出展されており、迫力があります。また、初期の作品から晩年のものまで、作風の変化がわかるのもよいです。最もバロック的な作品は「聖母被昇天」(1622年頃)でしょう。
解説の中で面白いと思ったのは、当時の帳簿が残っており、注文主や絵の値段がわかることです。値段は人物1人につきいくら、という決め方で、価格の安い絵の場合、主な人物は本人が描き、他の人物は弟子に描かせたりもしていたそうです。

西洋美術好きの方にはぜひ見ていただきたいものです。
おまけで、常設展にフェルメールの初期作品(?)とも言われる「聖プラクセディス」が出ています。

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2015.05.07

産業革命遺産

明治日本の産業革命遺産」が世界遺産になるようです。

旧グラバー住宅、端島炭坑、旧集成館あたりは見たことありますが。
官営八幡製鉄所、三池炭鉱、松下村塾、韮山反射炉など、まだ見ていないものも多いです。

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ブリヂストン美術館

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建替えに伴い一時閉館するというので見て来ました。閉館前の所蔵品展を行ってます。(5月17日まで)
公式サイト

青木繁と藤島武二がお目当てですが、セザンヌ、ルノワール、ピカソなどのコレクションも充実しており、よかったです。

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建物(株式会社ブリヂストン本社ビル:永坂産業京橋一丁目ビル)の外観は改修されており、一見したところ新しいようにも見えましたが、当初の建物は1951年12月竣工ということで、築60年以上経っています。
1952年1月の開館当時、フランス美術の常設展を行う都内で唯一の美術館でした。(東京都美術館は貸し館主体)

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2015.05.06

五島美術館

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源氏物語絵巻を見に五島美術館へ行ってきました。(5月10日まで)
公式サイト

去年も見てますが、繰り返し見ることで多少理解が深まったような(気のせいか)。
昨年の記事は途中から小泉邸の話になってます。)

源氏物語絵巻は、ここに4点(蜂須賀家にあったもの)、名古屋の徳川美術館に15点、所蔵されており、国宝に指定されています。
今年は徳川美術館の開館80周年で、11月に絵巻を一挙公開するそうなので、今からスケジュールに入れてます。

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2015.05.02

光琳展

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根津美術館の光琳展に、「燕子花図屏風」と「紅白梅図屏風」が並んで展示されてます。5月17日まで。
公式サイト
燕子花は何度か見てますが、紅白梅(MOA美術館蔵)を見たのは初めてです。

光琳筆のデザイン下絵も興味深く見ました。

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2015.05.01

ボッティチェリ展

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Bunkamuraの「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」を見て来ました。
公式サイト
昨年のウフィツィ美術館展に続き、イタリアづいています。

「受胎告知」が2点ありましたが、大きなフレスコ画(1481年)の方が出来がいいようです。

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