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2011.12.05

OSN038日本銀行函館支店

ついでなので、日銀函館支店についてもふれておく。

小樽支店の設計と並行して、函館支店の設計が進んでおり、こちらも岡田が担当していた。
しかし建設計画が変更になり、設計をし直すことになった。このため、岡田の担当した設計案は廃案になった。
(どこかで、煉瓦造から木造に変更になったと読んだ気もするが、資料が見つからず…)
以下は長野の一文。

岡田氏は日本銀行では小樽支店の設計が進んだ頃、函館支店の設計にも従事し、実施図までも可なり纏まつたが、銀行の都合で実施の域にまで進まなかつた、トレーシングするまでに進まなかつたから図面は残存して居らない。
改めて函館支店の設計を担当したのは後任の奥村精一郎である。木造で、1910年6月着工、1911年9月に竣工した。
また、福島支店も奥村が担当し、煉瓦造で、1911年8月着工、1912年11月に竣工した。両支店の設計は、辰野・長野・奥村の連名である。

小樽支店・福島支店の完成で全国の支店建設が一段落したため、日本銀行の設計組織は解散となり、1912年7月31日付、長野は解雇となった。
(駒木定正「明治期日本銀行の建築設計組織と小樽支店(明治45年)の設計者 : 辰野金吾、長野宇平治、岡田信一郎の関わり」2003年)

その後、奥村の設計した日銀函館支店は火災のため、焼失してしまった(1924年8月)。
(函館支店公式サイトにある写真

国会図書館にある岡田信一郎図面の中に、1枚だけ函館支店の照明の原寸図が残っていた(岡田が書いたものかどうかはわからない)。参考用に図面を持ち帰っただけなのか、函館支店の設計を手伝ったということなのか。

Ngfukusima
これは福島支店の立面図。奥村が仕上げた図面だろうか。福島支店も1978年に取り壊されて今はない。
(「建築雑誌」333号、日本建築学会データベースより)

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コメント

今の日銀函館支店は昭和初期のレトロ建築です

投稿: SHO | 2011.12.10 10:35

昭和63年まで函館支店として使われていた建物(現在は北方民族資料館)ですね。

函館市公式観光サイト
http://www.hakobura.jp/db/db-view/2011/08/post-201.html

投稿: 岡田ファン | 2011.12.11 10:57

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