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2011.10.25

OSN005鳩山邸の間取り

岡田信一郎が設計した洋風住宅は「中廊下形住宅」が多い。中廊下の北側に台所、トイレなど、南側に居間、書斎などを配置するのが中廊下形住宅の特徴であるが、加えて、南側中央の一部屋を庭の方へ突出させて日当たりのよいサンルームとするのが岡田流(?)である。(以下、便宜的に岡田式中廊下形と呼ぶ)
岡田が設計した住宅の多くは取り壊されてしまっているため、実際に残っている鳩山邸は貴重である。

さて、岡田式中廊下形はいつ頃確立されたのだろうか。それを知るには岡田が設計した住宅を年代順に並べてみればいいのだろうが、あいにくはっきりしたことがよくわからない。

初期作品の高木博士邸(1913年)では、(東西に細長い敷地条件も関係あるかもしれないが)岡田式中廊下形とは異なった間取りである。
また、田辺淳吉との連名で1911年に発表された「紳士住宅図案」(東京勧業展覧会出品建築図案集の12図=15/85)は、(平面を決定したのが岡田かどうか疑問もあるが)やはり岡田式中廊下形ではない。

鳩山邸より少し前(1922-1923年)の村上邸(麹町)と村上邸(紀尾井町)の洋館は岡田式中廊下形になっている。
この間の10年ほどが空白となっており、この期間に岡田が設計した洋風住宅の平面については、今のところよくわからない。

岡田建築事務所の主任だった三井道男(早稲田出身の教え子)の設計した大川邸(1925年)が江戸東京たてもの園に移築されているが、これを見ると中廊下形より新しいタイプとされる「居間中心形住宅」になっている。
それぞれの施主の意向もあるだろうが、設計者の世代の違いを示すものであろうか。

【追記】高木博士邸の竣工年を訂正。(12/6)

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