« 11月歌舞伎座 | トップページ | 歌舞伎座の音響2 »

2009.11.04

歌舞伎座の音響

Kabukibutai38
最近気になっているのは歌舞伎座の音響面のこと。これまでちゃんと調べてなかったことを反省…

「歌舞伎座+音響」で検索してみると、「歌舞伎の舞台技術と技術者たち」(八木書店、2000年)という本をネット上で閲覧できました。
少し抜粋してみます。

「現在では松竹系劇場も含めほとんどの大劇場において、セリフの拡充などの音声の補強がマイクロホンやスピーカーなどの音響機器を用いて、当然のごとくなされている。だが歌舞伎座では、ほとんど機器に頼らない、生音そのままの古典歌舞伎が提供されている。」(P101、安西志保美氏)

「木製の大臣囲い、一面布貼りの客席の壁など、残響音を吸う要素がそろっているため、鳴物や三味線の音が響きすぎず、俳優のセリフの通りもよいのである。また、舞台天井から下がっている、六十本以上の密集する吊り物が、舞台上の音が逃げるのを防ぎ、客席に音を伝わりやすくしている。もちろん歌舞伎俳優の発声のよさもあるが、それを考慮に入れても、歌舞伎座はほかの歌舞伎の上演劇場に比べて、一階席から三階席の隅々までセリフがよく届く。…歌舞伎は生音が基本であるという考え方を大きく支えている劇場といえるだろう。」(P107、同)

「大臣囲い」というのは、舞台の両側にある設備で、義太夫を語ったり、囃子を演奏している場所のことです(←合ってますか?)。
歌舞伎座の音響がいいというのは定評があるようですが、この件は引続き考えてみたいと思います。

(同書から、もう少し引用)

「再開場当時二、三三二席(一幕見席を除く)あった座席数は、昭和57年の改装時には現在の一、九五六席に減らし、客席スペースにゆとりを持たせてある。」 (P102、出穂英理子氏)
 → 当時の資料と、現在の資料で客席数が違うな、と思っていたので、はっきりしました。

「歌舞伎座の機構は、美術バトンやセリ、スッポン、緞帳の昇降装置の電動化や、モニターの設置など、目立たない部分の変更を重ねてはいるが、基本的には昭和26年の再開場当時からほとんど変わっていない。古典歌舞伎の上演が中心の歌舞伎座では、現場スタッフの努力に支えられて、これだけのシンプルな機構で充分上演に耐えうるのである。」 (同)
 → 最近出た歌舞伎座写真集にはふだん見えない舞台裏が多く写されてましたが、伝統芸能を支えているのも職人技なんですね。

|

« 11月歌舞伎座 | トップページ | 歌舞伎座の音響2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4115/46676648

この記事へのトラックバック一覧です: 歌舞伎座の音響:

« 11月歌舞伎座 | トップページ | 歌舞伎座の音響2 »